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Special Thanks OASYS・SY 硲 蒼子


 TKRの面々はFLAGのコンピュータに侵入した凄腕のハッカー「キャプテン・ザップ」を見つけようとしていた。
 彼らは古い煉瓦づくりの建物までキャプテン・ザップをトレースしたが、建物の中にいたのはコーキー・フレミングと言う若くてチャーミングな女性だった。TKRの面々は、コーキーがサイバーテロリストのひとりになど見えない事に驚いた。コーキーはサイバーテロリストなどではなくただニューメキシコにある秘密の外国人の基地を探していただけなのだと訴えた。

 TKRのメンバーが取り敢えずコーキーを建物から連れ出すと、そこに謎の外国人達がやってきて、建物からミサイルでTKRのビーグルを狙い、コーキーが連れ去られてしまう。

 カイルは作戦会議室で、チームメンバーと事件の再検討をしていた。ダンテの最後尾にセットしてあったビデオを見て、カイルはリーダーの銃がKGBエージェントであるアレクセイ・マーコフ所有のものであると気づいた。8年前、マーコフは香港で今回と同様の待ち伏せをし、カイルは死に直面したのだ。

 カイルは“ロシアン・マフィアのゴッドファザー”ドロズドフを訪ねた。ドロズドフはカイルの父を知っていた。カイルの父はKGBに情報を売り、それから彼らを攻撃した。カイルはどこでマーコフに会えるかたずねたが、ドロズドフはそれに答えるかわりに彼の子分にカイルを殺すよう命じた。だがDANTEがカイルを助けるために、殺し屋をトランキライザー・ダートで撃った。

 スカイ・ワンに戻ったカイルは、ドロズドフの部下のひとりからE−メールを受け取った。そこには、カイルの探している男はロックウェルという所で見つけることができるだろう、と書かれていた。このドロズロフの部下は、かつてカイルの父に命を助けられたことがあり、その恩に報いたかったのだということだった。

 TKRの面々はロックウェルに行った。そこは人里はなれた小さな町だった。彼らは分散し、町に何か怪しいところがないか入念に調べたが、通常から外れたものは発見できなかった。
 彼らは打ち合わせ、小さなドラッグストアに集まった。

 トレックとエリカは町外れのホテルを調べるために店を出た。店内では、ボビーと言う少年がデュークにベースボールカードのコレクションを見せていた。
 カードのすべては'70年代からのもので、カイルがどうしてそんなに詳しくベースボールについて知っているのかたずねると、学校でそれを習ったんだとボビーは言った。ベースボールは、アメリカの歴史だから、と。

 ボビーの母親、ホリー・サットンはこのドラッグストアを経営しており、かつ、この町の町長でもあった。カイルが彼女と話している所に町の保安官、バート・キャシディが店に入ってきて、この町の人間はよそ者が町にやって来るのを好まない、カイル達に警告した。

 町に出たKATTはある山の側面につくりものの入り口があるのを発見した。トレックとエリカは調査に行きドアを見つけた。彼らはカイルに報告するために戻ろうとしたが、ふたりの男につかまってしまう。彼らは山の隠れ家に連れ込まれた。そこではマーコフがコーキーを使い、電子工学的戦争を企んでいた。 トレックとエリカはコーキーが拘束されている小部屋に放り込まれたが、エリカが爪切りばさみに偽装させてあった爆発物を使い、小部屋のドアを破壊し、コーキーを連れて部屋から脱出した。

 カイル、デューク、ジェニーの3人は町の図書館に行った。そこにはアメリカについてのすべての本があった。それを見たカイルは、デュークとジェニーに、1950年代、スパイのための完璧な訓練場所として、CIAがソビエトの小さな村を密かに接収した事があると言い、ロシア人もこの町ロックウェルでCIAと同じことをしたのだと確信したと語った。

 山の隠れ家の外側で、KATTはカイルに連絡を取ろうとしたが、TKRの通信は妨害されていた。
 隠れ家の中では、エリカが爪に隠したピンを使って見張りのひとりを倒し、トレックがコンピュータにアクセスすることができた。しかしコンピュータ・テキストはすべてロシア語だったので、彼の役に立たなかった。彼は町のパワー・グリッドを発見し、町の信号機を使ってモールス信号を送った。ジェニーがそのメッセージに気づき、デュークとともに助けに駆けつけた。

 町の住民は集会を開き、TKRを抹殺することを決定した。カイルはそれを盗聴していたが、ホリーに捕まってしまった。ホリーはカイルに言った。住民すべての願いは、ただ、今のままの生活を続けたいだけなのだと。彼女は町の人々に、スパイとしての訓練という古いやり方をあきらめさせようと試みていたのだ。しかしそれをキャシディ保安官が偶然それを耳にし、彼らを両方とも捕えてしまった。

 デュークとジェニーはトレックとエリカ、それにコーキーを救出した。
 一方カイルは、アメリカ市民として生きることが可能なのだと町の人々を説得しようとしたが、マーコフは彼らに、カイルは嘘を広めているだけだと言った。DANTEが保安官とマーコフの気をそらせる間にカイルとホリーは逃げ出した。キャシディ保安官は攻撃を命令し、TKRを止めるため、戦車とミグ戦闘機を出動させた。ホリーはカイルに、町の“兵士”のほとんどはまだほんの少年なので、迎撃しないで欲しいと頼み、カイルはその願いを受け入れた。

 その時ボビー少年が戦車の前に走り出し、兵士たちに攻撃するなとさけんだ。ホリーが彼女の息子の元に駆け寄ったので、若い兵士達は攻撃を中止した。

 町の人々に背を向けられたキャシディとマーコフはTKRによって捕らえられた。カイルはホリーに、キャシディとマーコフの両人は自らの犯罪の責任を負わなければならないだろうが、アメリカ政府は、この町のすべてのことを忘れ去ろうとするだろう、と言った。そしてコーキーはどさくさにまぎれて姿を消した。