<<<Back ▲UP ■ 日曜洋画劇場「ナイトライダー4」/#40:MOUTH OF THE SNAKE ■



マイケル・ナイト(Michael Knight)
デボン・シャイアー(Devon Shire)
K.I.T.T.の声(Voice of K.I.T.T.)
ナレーション

ジョアンナ(Joanna St. John)
デイビッド・ドルトン(David Dalton)
エデュアルド・オブライエン(Eduardo O'Brian)
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 デビッド・ハッセルホフ(David Hasselhoff)/佐々木功
 エドワード・マルヘアー(Edward Mulhare)/中村正
 ウィリアム・ダニエルズ(William Daniels)/野島昭生
 小林清志

 ジァアンナ・ペティット(Joanna Pettet)/小原乃梨子
 チャールズ・タイラー(L.Charles Taylor)/池田秀一
 ペドロ・アルメンダリス(Pedro Armendariz, Jr.)/内海賢二


- SUMMARY -
メキシコの暗黒街の大物・エデュアルドを追っていた連邦検事が殺され、ナイト財団に彼の妻ジョアンナが事件の究明を依頼した。調査に向かったマイケルの前に、ドルトンと言う謎の男が現れ、あたかも超人の如き身軽さで時にマイケルとKITTを出し抜き、時にマイケルを助けた。マイケルとドルトン、ジョアンナは協力して捜査を行い、アメリカ軍の補給基地から最新型武器を強奪するというエデュアルドの計画を察知、強奪を阻止する。



あるヨットハーバーに停泊中の豪華なヨットの上で、メキシコ暗黒街の大物エデュアルド・オブライエンのパーティーが開かれていた。パーティーの賑わいの外で、海から静かに一人の男がロープ伝いでヨットに潜入し、エデュアルドの部屋の金庫を開けようとするが、金庫を開ける事が出来ないまま謎の男は姿を消した。一方ヨットからエデュアルドの仲間マシューズが出て行くのを、連邦検事が監視していた。検事は車でその部下の後をつける。やがて部下はアメリカとメキシコの国境で何台かのトラックと合流したが、検事を発見し射殺する。

検事の妻ジョアンナは、夫が殺された事件の捜査をナイト財団に依頼した。デボンの命を受けたマイケルがジョアンナに会い、彼女の夫が残した調査ノートにある「ヘビの口」と言う謎の言葉と、金が付着した陶器のかけらを見せられるが、ジョアンナにもそれらが何なのかはまったく分からなかった。

彼女のホテルの部屋へ入ろうとしたマイケルは、部屋から飛び出して来た男にはねとばされる。その男は身軽にホテルの2F通路から道路に飛び降り逃げ去るが、KITTに調べさせた車のナンバーから、男がデイビッド・ドルトンと言う名前である事を知る。

マイケルは、検事が殺された場所であるアメリカ・メキシコ国境を張り込んだ。すると夜になってトラックがやってきた。マイケルはトラックの荷台に忍び込み、詰まれているのが中に金の延べ板を隠した陶器の置物だと確認する。そのままトラックが行き着いたマシューズの会社の倉庫でマイケルはトラックから脱出しようとするが、エデュアルドに発見され捕らえられてしまう。射殺されそうになった所にドルトンが現れ、マイケルを助けてそのまま逃げ去ろうとした。マイケルはドルトンを追ったが、彼は人間離れした身軽さで屋根から屋根へと飛び移り、行く手を遮ろうとしたナイト2000もひと飛びで飛び越えてマイケルの追跡を振り切ろうとした。ナイト2000で追跡しようやくドルトンを捕まえたマイケルは「お互い同じ目的のために行動しているのだから、協力しあおう」と提案する。ドルトンはアメリカ司法省の大物アーチボルト・ヘンリーに雇われている一匹狼の調査員だった。だがドルトンは協力しあう事を拒むとそのまま去ってしまう。

ジョアンナのホテルへ戻り中に入ったマイケルは、部屋に忍び込んでいたドルトンと再び出会った。そこへジョアンナが戻って来て無断で部屋に忍び込んだドルトンを責めた。だがマイケルはドルトンに命を救われた事と彼も同じ敵を追っている事を彼女に説明し、ドルトンに協力を求めるよう説得した。ドルトンによれば、検事を殺害したのがエデュアルドである事は分かっているが、彼が企んでいる大きな犯罪の証拠が欲しくて調査していると言う事だった。ジョアンナもドルトンに反発しながらも協力を要請する。

ドルトンの話では、エデュアルドはメキシコの闇の帝王と言われる兵器の闇ブローカーで、検事が発見した「金の密輸」は、エデュアルドが定期的にアメリカへ運んでいるもので、彼はそれを現金化して商売をしていたが、今はある男が盗んだ軍の機密書類を使って何かをしようとしているとの事だった。その証拠を捜すためには彼に接近する必要があるが、彼は上流社会の人間と付き合い、めったな事では接近する事が出来ないと言う。するとジョアンナが「自分のコネを使って何とか接近出来るようにする」と提案する。ドルトンはその提案を馬鹿にしていたが、ジョアンナは見事にドルトンの誕生パーティーに招かれるよう手筈を整えた。

マイケルとドルトンは、マシューズの倉庫へ忍び込み、積み上げられていた荷物が小型ミサイルだと知る。そこにトレーラーが入って来て、荷物をトレーラーに積み込んでどこかへ向かった。マイケルはナイト2000でそのトラックを追った。KITTの分析によれば、その小型ミサイルは厚さ10cmの鋼鉄をも打ち抜く程の威力があると言う。

マイケルがトレーラーを追跡している頃、ドルトンはジョアンナと共にエデュアルドの屋敷のパーティーへと向かった。エデュアルドがジョアンナにひとめぼれし、彼女に接近している間にドルトンは2階の部屋に潜入し、そこに置かれていたPCに表示された謎のコードをメモした。

マイケルとKITTがトレーラーを追い続けている間にドルトンがジョアンナのホテルの部屋へ自分の荷物を移動させた。それを見たジョアンナは激怒するが、ドルトンに「調査のための偽装」と説明され納得する。エデュアルドの部屋で控えたコードは何かの商品コードなのだが、それが何なのかはヨットの金庫にある資料を見なければ分からない。それを知ると、ジョアンナは自分がエデュアルドの金庫の番号を調べて来る事を提案する。

一方トレーラーを追い続けていたマイケルは、トレーラーがあまりに遠くまで走るので、とうとうわざと煽ってみる事にした。するとトレーラーの後ろが開き、ナイト2000はそこに搭載さてていたミサイルに攻撃される。マイケルは急旋回してなんとかミサイル攻撃をかわしながら逃げる事ができた。

ドルトンとホテルで合流したマイケルは、ジョアンナが一人でエデュアルドのヨットに向かった事を聞いて心配するが、彼女はみごとに金庫の番号をメモして戻って来た。

夜になって再びマイケルはマシューズの倉庫から出て行くトレーラーを追跡し、その間にドルトンはヨットに忍び込み、金庫の中にあった極秘書類をカメラに収める事に成功した。ホテルへ戻ったドルトンは、謎のコードが「最新式兵器」を示す事を知る。トレーラーを追ったマイケルも、トレーラーが山の中の廃鉱のような所に到着し、そこでは真夜中だと言うのに多くの人間が穴から土砂を運び出しているのを見届ける。

ジョアンナとドルトンが外出中に、エデュアルドが花束を持って彼女の部屋に来た。そして部屋にドルトンの荷物があるのを見、さらにごみ箱に自分のヨットの金庫の番号のメモが捨てられていたのを見て、ジョアンナが何をしたかを知ると、戻って来たドルトンに脅しをかけて帰って行った。その後に買い物から戻ったジョアンナは、ドルトンから「ヘビの口」と言うのは軍の補給基地に向かって山の反対側から掘られたトンネルである事と「エデュアルドの本当の目的を知るためにはもう一度彼の家のPCのデータを調べなければならない。PCのデータ送信操作さえできれば、あとはKITTが何とかしてくれるが、そのためには家に忍び込む必要がある。だが警報装置があって侵入が難しい」事を聞かされ、ドルトンが彼女に警報装置を切る役目をしてもらいたがっている事を察する。ドルトンは「エデュアルドはすでに(ジョアンナを)疑っている。危険だから行かせたくない」と言うが、彼女は「どんなに危険でも行く」と断言する。その時当のエデュアルドからジョアンナに、「屋敷への招待」の電話が入る。

ジョアンナは屋敷でまず警報装置を切った。ドルトンがPCのある部屋へ侵入すると、そこにはマシューズが待っていて、ドルトンは捕らえられてしまう。だが一瞬の隙にドルトンはPCのデータ転送ボタンを押し、データをKITTに流す事に成功した。ジョアンナもドルトンと共に捕らえられるが、エデュアルドはドルトンに「(ジョアンナをめぐっての恋敵として)1分だけやる。その間に逃げられるだけ逃げろ」と言い、ドルトンは森に向かって逃げた。猟犬に追われたドルトンは高い木の上に逃れ、猟犬をうまくまく事に成功した。その時エデュアルドを迎えにヘリが到着する。エデュアルドはジョアンナを連れてヘリで飛び立った。そのヘリにドルトンはロープを巻きつけて取りつく。

ドルトンとジョアンナの戻るのが遅いのを心配していたマイケルとKITTは、エデュアルドの屋敷から飛び立ったヘリと、そのヘリにドルトンがしがみついているのを見てヘリを追跡する。

ヘリは山のトンネルの入り口に到着した。エデュアルドは山腹から軍の補給基地めがけてミサイルを発射し、その混乱に乗じてトンネルから部下を基地へ突入させ、補給基地に置かれている最新兵器を強奪しようとしたのだった。ヘリを追っていたマイケルはそれを知ると、デボンに「空軍の出動」を要請させ、自分もトンネル入り口に急いだ。接近してくるナイト2000を見つけたエデュアルドがミサイルを発射して来た。直撃を受ければいくらナイト2000でもひとたまりもない。だがドルトンがミサイルを搭載していたトレーラーを操作し、トレーラーを崖に転落させ、さらに脱出したエデュアルドも倒す。

事件が解決し、すっかり打ち解けあったジョアンナとドルトンにマイケルが別れを告げている時、ドルトンのボスのアーチーが突然現れ、ジョアンナに「これからは自分のチームに参加してくれないか」と提案。ジョアンナもそれを受け入れ、彼女はドルトンの仲間なった。



--- 注記 ---
この回ではマイケルとKITTは「何かを追跡して走る」ばかりで殆ど何もしていない。ストーリー全体が「他の企画用プロモーションビデオ」のようで、ドルトンの「600万ドルの男」ばりの超人ぶりばかりが強調され、そこにマイケルとKITTが「友情出演」しているとしか見えないようなストーリーだった。実際デボンも申し訳程度にしか出て来ないし、エイプリルも出演していない。ナイトライダーのシリーズの中でも異色の作品だと思う。

この作品が作られたのは、丁度ハッセルホフがキャサリン・ヒックランドとのハネムーンの時期だったらしく、ハッセルホフの出番を少なくするために作られたストーリだった様だ。ちなみに2年後(1986年)この作品に出てきたダルトンを主人公にした「Dalton: Code of Vengeance II」がNBCネットワークにより放映されている。


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